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日本語は苦手、だけど英語は得意

紫の花

ことばが発達していく段階として、まず要求することばから出現します。お菓子やジュースなど好みのものは身につきやすい単語なのです。
この人は「ママ」ですと言うより、可愛いがってくれる、抱っこしてくれる、おいしいものをくれるのが「ママ」という発音のようです。
要求することばは、いわゆるコミュニケーションにはなっていません。やり・とりができ、意志交換ができてこなければなりません。
コミュニケーション力が対人関係を形成し、社会性を育てていくことになるのです。自閉症などの広汎性発達障害の方々は、多くの場合、ことばが使えるのに極端にコミュニケーションを苦手としているのです。
ところが、日本における伝統的な英語教育は、「ことば」の学習であるはずなのに「英会話」には繋がっていませんでした。現在、小学校などに導入されている英語学習は、楽しく、そしてコミュニケーションを念頭に置いているのです。
しかし、大学受験をゴールとする英語学習は、依然として文法・読解・英作文を中心として進められます。早期から「楽しい英語」でなく「受験英語」に取り組ませると、英語が中学・高校で高得点を獲得して得意となります。
もし、コミュニケーションを主体とした英語学習となったら、優秀な記憶力のよい発達障害の方は進学できなくなってしまいます。
発達障害の方の支援を続ける限り、これまでの日本の英語教育を批判することはやめておくつもりです。