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「せんせい」と「おさかな」

ばら4

本来は、3歳くらいの幼児が「チェンチェイ」とか「オチャカナ」と言うのは微笑ましい状況に思えるものです。しかし、この頃の年少組(3歳児集団)に「チェンチェイ」と言う子どもが入ってくると、「赤ちゃんことばだ」とはやし立てられる始末です。本人は訳が分からず、途方に暮れるばかりでしょう。
音声作りで舌には大きな役割りがあり、口蓋への接触の仕方でサ行、タ行、ナ行、ラ行を構音しなければなりません。これには舌の運動神経の発達と耳の音声弁別能力の敏感性がかかわってくるのです。大人が試してみてもナ行とラ行はどんな風に舌の接触が異なるのか、よくわかりません。それほど微妙な運動神経が、正しい発声には必要なのです。
全般的な発達が平均的であれば、学校に入るまでに(6歳)サ行もラ行も正しく発声できるようにはなります。しかし、周囲から揶揄されたりして本人が気にしていたら、耳の弁別力と舌の動きを専門家に相談し、指導を受ける必要があります。
また、ことばの発音の遅れが身心の全般的な発達の遅れと連動している場合には、言葉に限局せず、全身の発達を促す働きかけを考えていかなければならないと言えます。